宮川征甫Web展覧会に寄せて

父は彫刻家であり、画家であり、工芸家でした。
その表現手法においては、ある種、孤高の芸術家だったのではないかと思います。

父の作品には、竹ひご細工の土台に竹の象嵌を施すものが多くあります。
竹の象嵌とはどのようなものかと言いますと、斑紋の竹を極細に割いてそれを寄
り合わせる事によって、柔軟さと繊細さを兼ね備えたものにして、それを竹ひご
の土台に埋め込むように用いたものです。

全体図から作品の雰囲気を味わって頂いた後では、是非、細部のクローズアップ
部分をご覧になってみてください。
様々な竹象嵌の技の工夫によって、例えば鳥の羽毛や竹の節を立体的に造形し、
葉のしなり具合などの細やかな形も巧みに表現されています。

世間には父の作品と同様の手法によって制作されたものが無いことで、美術関係
の専門家の方たちとお話ししても「どのような評価をしたら良いかわからない・
・・」と言われてしまうことがありました。
けれどもそれが父の作品の特徴であり、残念なところです。

比較する対象が無いので、評価のしようがないのが実情なのかも知れません。
これからどなたかが手法やジャンルにこだわらずに、父の作品を評価して頂けたら
と願っています。

また、このWebギャラリーで父の作品世界に触れられた皆様が、ひと時の美術鑑賞
を楽しんで頂けましたら幸いです。
                            

                    長男 宮川幸三  (宮川治療院院長)

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